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題名の「吹く風を心の友と」は、中学時代に国語で習った中原中也の詩であります。
ご存知の方も、大勢みえると思います。
その中の
「滲むやうに、日が暮れても空のどこかに
あの日の晝のまゝに
あの時が、あの時の物音が經過しつつあるやうに思はれる」
多くの方が、自分が主人公でない事は、重々承知の上で、
その経過しつつあるはずの何処かを身近に求め、
歩き疲れてふと入った喫茶店で突然出会ったり、
ピアノ工場を遠巻きに眺めてみたり、
横丁をもうめちゃくちゃに曲がって、知らない通りに出くわさないか、
出くわしたら、そこに何かがあるはずだ、などと期待する訳ですね。
勿論、その何処かや誰かに辿り付ける訳もなく、
戻ってくるのが、やはりブラウン管の前であります。
心を25年前に飛ばし、正座したりします。
http://homepage1.nifty.com/senburi/hon/hon11.html
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