朗読


  1. 題名 中尾幸世の朗読+Shimaのクロマティックハーモニカ 「あやなすひびき」
  2. 時間 2002年11月24日 (日) 午後2時から3時
  3. 会場 森美術館
  4. ちらしに掲載されたコメント
    リルケの詩、ヒメネスの散文、O・ヘンリーの短編などの朗読と
    クロマティック・ハーモニカの調べのあやなすひびきを
    晩秋の昼下がりの森美術館でお楽しみください。(中尾)
  5. ちらし画像 

  6. 森美術館へのアクセス
    JR常磐線、久の浜(ひさのはま)駅下車。
    タクシーで約6分になります。森美術館 〒979-03 いわき市大久町大久字稲荷前2-2


    森美術館近影


    久ノ浜駅

  7. 朗読内容につきまして
    たからべさま、げんまろさま、ガンテさま、朗読の内容を調べていただきありがとうございました。(今回のコラポレーションでは朗読内容についてのパンフレットが配られなかったので、三人の方が独自に調べてくださいました)

    また、春の朗読会が近づいてきましたが、前回の朗読会の内容について、おおよその出典が判明しましたので、ご報告いたします。
    作成には、げんまろさん、双調さんのご協力を頂きました。

     1.O・ヘンリー 「最後の一葉」
       岩波文庫 大津栄一郎 訳「オー・ヘンリー傑作選」(1979)より
       ただし、原文とそっくりそのままではないような気がする、と言う意見もありました。
     2.リルケ    「秋」
       新潮文庫 富士川英郎訳「リルケ詩集」より
     3.ヒメネス   「プラテーロとわたし」より「道」、「十一月の牧歌」
       岩波文庫 長南実訳「プラテーロとわたし」より
     4.ヒメネス   「秋の歌」
       出典は未確認です。日本語の「黄金の道を通って、...何処へ?」と、
       スペイン語のフレーズ「?a donde?」をたどって、原作にはたどり着きました。
       http://www.poesia-inter.net/jrj36106.htm
       であろうと思います。
       ただ、タイトルは「秋の別れ(出発)」のように訳せます。
       収められている詩集のタイトルが「歌」と言うものらしいのですが。
     e.八木重吉   「素朴な琴」

     参考:
      「プラテーロ...」
       サイトhttp://www6.plala.or.jp/knym/huwahuwa/bookshelf/jime/jime010331.htm
       入手可能と思われる書籍
        ・フォア文庫 伊藤武好・百合子訳 「プラテーロとわたし」
               (春・夏)、(秋・冬)
        ・岩波文庫 長南実訳 「プラテーロとわたし」
        ・岩波少年文庫 長南実訳 「プラテーロとぼく」
        あと、理論社から単行本で伊藤武好・百合子訳「プラテーロとわたし」
        があるようですが、絶版のようです。これは、おそらくフォア文庫版の
        原典と思われます。
      O・ヘンリー
       サイト http://www.ohnishi.nuie.nagoya-u.ac.jp/~tamaki/book/O-Henry/
       入手可能と思われる書籍
        ・岩波文庫 大津栄一郎 訳「オー・ヘンリー傑作選」(1979)
        ・新潮文庫 大久保康雄 訳「O・ヘンリ短編集」
              (一)(二)(三)(1969)
        ・角川文庫 飯島淳秀 訳「最後の一葉」オー・ヘンリー傑作集
              1, (1989)
        ・フォア文庫 中山知子 訳「最後の一葉」岩崎書店(1990)
      リルケ
       「秋」を収めている書籍はいくつか発見しましたが、現在入手できる
       文庫としては、上述の新潮文庫のみのようです。

     結局、4は日本語のものを見つけることが出来ませんでした。
     調べるにあたってプラテーロを通読しましたが、どの詩を読んでも、中尾さんが読んでいるように聞こえて困りました。

    追記

    >  4.ヒメネス   「秋の歌」
    >    出典は未確認です。日本語の「黄金の道を通って、...何処へ?」と、
    >    スペイン語のフレーズ「?a donde?」をたどって、原作にはたどり着きました。
    >    http://www.poesia-inter.net/jrj36106.htm
    >    であろうと思います。
    >    ただ、タイトルは「秋の別れ(出発)」のように訳せます。
    >    収められている詩集のタイトルが「歌」と言うものらしいのですが。

    この作品は、まず、日本語で朗読が始まり、その後別の言語で繰り返されました。
    日本語の「何処へ」と後の言語での「ア・ドンデ」と言う部分が繰り返し出てきたので、同じ内容を原文で読まれているのだろうと思いました。
    「ア・ドンデ」がスペイン語の「?a donde?」であることから、ヒメネスにねらいをつけて探した結果なのですが、どうでしょうね。
  8. プログラム 第一部:朗読とピアニカ演奏

    「『最後の一葉』小林史真による脚色、編曲とオリジナル作曲」
    (出典:「オー・ヘンリー傑作選」大津栄一郎訳、岩波文庫。
    原曲:「Les Feuilles Mortes(枯葉)」ジョゼフ・コズマ曲)


    第二部:クロマティック・ハーモニカ演奏と朗読

    演奏:「無伴奏フルート・パルティータ イ短調 BWV1013」J.S.バッハ作曲
    朗読:「秋」(「リルケ詩集」富士川英郎訳、新潮文庫より)
    演奏:「セレナーデ」トミー・ライリー作曲
    朗読:「十一月の牧歌」、「道」(「プラテーロとわたし」J.R.ヒメネス作、長南実
    訳、岩波文庫より)
    演奏:「プラテーロ」寺嶋陸也作曲(2002.7初演)
    朗読(スペイン語と和訳):「Cancion de Otono(秋の歌)」J.R.ヒメネス作「La Frente
    Pensativa(考えぶかい額)」より。(出典:「NHKスペイン語講座1975.8」)
    演奏:「マラゲニア」E.レクウォーナ作曲


    アンコール:クロマティック・ハーモニカ演奏と朗読

    演奏:アメージング・グレース(イギリス民謡)
    朗読:「素朴な琴」八木重吉作「貧しき信徒」より


    演奏:小林史真(クロマティック・ハーモニカ、ピアニカ)
    朗読:中尾幸世

    (2003年4月20日森美術館でのコラポレーションにて教えていただきました)

  9. 記念写真

  10. 双調観 (個人的な私の思いです。文責双調)

    世には、多々、朗読をされる方があるだろうし、その中には多数の上手と呼ばれる、声の綺麗な人、味のある人が居り、また、俳優、アナウンサーを生業としている人も多い。
    上手な人は、確かにうまい朗読をする、いいなぁと感じ入る朗読をされる方も多いだろう。
    でも、中尾幸世さんの朗読ほど、清らかなものはない、そう私は思うのだ。
    つまり中尾幸世さんの朗読とは「清らか」な声、「清らか」な朗読なのだ。それは「美しい」とは次元において全く性格を異にするものだと思う。
    『美』はそれが美であるゆえに、能動的働きかけが、美の側から受け手になされる。しかし中尾幸世さんの朗読は『清らか』である。ここには、能動的働きかけではなく、観客の側が、つまり受け手の側がそれに「添いたい」という心をその内側に産みだすのだと思う。心のうちに生まれるその小さな萌芽が、少しずつ成長し、朗読という場を共有したいと欲するのだと思う。
    そして、ほんのひと時、清らかな朗読の響き渡る空間で、肩の荷物を、背中にいつのまにか背負い込んでいたものを観客は降ろし、緩やかな気持ちで『清らか』を受け入れていく。
    ゆっくりと、その人の適うだけの時間をかけて。
  11. 「Golden Girl」 shima CD 発売元 fontec 
    共演者、shima(小林史真)さんのCD、「Golden Girl」が発売されています。
    私も先日、聴きましたが、ここまでハーモニカという楽器は表現できる可能性を秘めているのかと驚きました。
    ぜひ、お買い求めになりお聴きくださいませ。

    日本で紹介されていないハーモニカのオリジナル曲を集めたアルバムです。現代をリードする作曲家たちの鋭い視点から見た「ハーモニカ」、その音色と表現の幅を体験していただきたいと思い選曲しました、それぞれが全く違う時期、様々な曲想やコンセプトのもとに作曲されたにも拘わらず、集めてみると全体を通して「懐かしさや優しさ」に行き着くところが不思議です。小林史真
    CDに書かれたshimaさんの文章です。


    shimaさんの私設ファンサイト「ハーメルンのハモニカ吹き:小林史真」に、詳しい情報がございます。まだ、リンクの承諾を得ていないので、検索していただけますとすぐに出てくるかと・・・



     





    Last Update   2006.7.16